子供が生まれてから、子育てのゴールはいつなのか、ということを考える時がある。


単純に考えると子供が大人になった時、

と言えるけれど、その大人について考えてみると、結構難しい。


年齢的な節目で言えば20歳か、最近だと選挙権が手に入る18歳になった時だろうか。

けれど、その年齢になった途端子供が大人になって、

親としてのゴールを迎えてお役御免になるかといえば、

それは違う気がする。

精神的に成熟していれば中学生でも大人と言えるような気もするし、

20歳を超えていたとしても、子供のように未熟な部分はあったりする。

じゃあその成熟具合はどのくらいであれば大人なのか、

と言われると定義するのもまた難しい。


そんな風に子育てや大人になることについて考えていると、

成長したその先、人生とか生きることについても、地続きで考えてしまう。


生きるって何だろう

これも一口に言うことは難しいけれど、

人生の一つの”要素”として、

どんな年齢の時にも乗り越えなければいけない壁・障害があると思う。

自分の人生を振り返ってみると、保育園の時には元気な男の子達が怖かったし、

小学生の時には勉強が苦手だった。

中学生の時は軍隊のような部活が苦痛だった(何名かはリアルにメンタルをやられた…)。

高校は病気で悩み、大学では将来への不安があった。

30歳になった今は、子育てについて悩む時がある。


過ぎ去ってから振り返ってみれば、

なんて事のなかったように感じるけれど、

その時の私自身は落ち込んでため息をついたり、

時には1日寝込んだりするくらいにはストレスになっていたと思う。

生きていくうえで、そういう悩みや障害は切り離せないものだと思う。


けれど、そんな障害があったとしても、

一人で前を向いて次の一歩を踏み出せる心が養われているのであれば、

その人は”大人だ”と言えるような気がする。


という風に考えると、子育てのゴールは、

人生で遭遇するあれやこれやの障害を、自分の力で乗り越えられるようになったら、

と言えるのかもしれない。


生きていれば人間関係で悩むことがあるし、病気にかかることもある。

場合によっては事故に巻き込まれて腕や足がなくなるかもしれない。


起きてしまうのは仕方ない。

躓いたり立ち止まる瞬間も時にはあるだろう。

それでも、前を向く勇気や一歩踏み出せる強さ、

そういう心を作ることができれば、

きっとその子は自分自身で成長して生きていくことができるはずだ。


誰の手も借りずに自分自身だけで立ち上がり、

進んで成長できるのなら、立派な大人だ。


そのために必要なものは、

小さい頃からの成功体験だったり、

自分自身を認められる自己肯定感だったりするのだろう。


親として必要なのは、

そうやって子供の心を育てられるように、

できるようになったことを、きちんと褒めてあげて、

生まれてきてくれてありがとう、と言葉や態度で伝えることが必要なのだと思う。

1歳の息子くんと接していて、最近はそんなことを考えている。

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